[童話]黄金色のまゆ玉
黄金色のまゆ玉 16
「じゃあ、こどもの病気がなおったら、すぐまゆ玉を
返しておくれよ」
「もちろん。こどもが元気になったら、すぐまゆ玉を
返すよ」
近いうちにまゆ玉をかしてもらえることになった友だ
ちは、うれしそうに家へ帰っていきました。
それから、しばらくして、明神さまは二つ目の黄金
色のまゆ玉を授かりました。
でも、明神さまの心は、複雑でした。
「次のまゆ玉を授かったら、まゆ玉をかしてあげる」
と奥さんと約束をしていたし、友だちにもまゆ玉をか
してあげると約束していたからです。
つづく