うぐいすの橋

[童話]うぐいすの橋


    うぐいすの橋  5


みると、何千羽のうぐいすが、深い谷間にむかって、
まいおりていくところでした。
「うぐいすさん、うぐいす色の橋をありがとう」
かなは、うぐいすたちにお礼をいいました。
「たくさんのうぐいすが、手をつなぎ、長い橋を作っ
てくれたのだわ」
かなは、胸がいっぱいになりました。
 

気がつくと、さっきのうぐいすがかなの前にいました。
「優しいかなさんに、うぐいすたちは何かお礼がした
かったのでしょう。かなさん、いつまでも優しい心を
忘れないようにね」
うぐいすは一声なくと、深い谷間にむかって、まいお
りていきました。


             つづく