うぐいすの橋

[童話]うぐいすの橋


    うぐいすの橋  1


かなは、くにゃくにゃ道を歩いて、学校へ行きます。
道の途中に、深い谷が見える場所があります。
「この深い谷に、長い橋がかかっていればいいの
に。そうすれば、家からここまで五分位でこられる」
かなは、深い谷を見るたびにそう思います。
一度ちこくしそうになった時、「橋よ、かかれー」と、
大声でさけんでみました。
しかし、橋はかかりませんでした。


四月末のある日。
かなは、いつものようにくにゃくにゃ道を歩いていま
した。
すると・・・。
「かなさん、かなさーん」
誰か、かなをよんでいます。
あたりをみまわしましたが、誰もいません。
「ほーほけきょ、ホーホケキョ」
近くで、うぐいすの声がしました。

 
               つづく