白駒の池


     白駒の池31


白駒がいなくなって、二週間後。
「とんとん、とんとん」
窓をたたく音が聞こえました。
「きよさん、きよさん」
だれかきよをよんでいます。
「朝早く、だれかしら?」
窓をあけると、白駒がたっていました。



「白駒。どこへいっていたの?心配していたのよ」
きよは、白駒にかけよりました。
「きよさん。早くしたくをしてください」
「白駒、どこへ行くの?」
「だれか目をさましたようです。さあ、早くした
くをしてください」
きよは、急いでしたくをすると、白駒の背にとび
のりました。



「白駒、どこへ行くの?」
きよは、ふたたび白駒に聞きました。
「まず、霧ケ峰高原へ行きましょう。高原では、松
虫草の花がきれいに咲いています。私は、きよさん
に、一日も早く元気になってほしいのです」
白駒がいいました。


    つづく


いずれ本にしたいと思っています。
まだ続きますが、つづきは本ができた時に読んでい
ただきたいと思います。