白駒の池物語39
「清太さん。私も、ゆうすげの花
がみたい」
「きよちゃん。ゆうすげの花は、
夕方でないと咲かないのだよ。
夕方、二人っきりで遠出すること
は、長者が許してくれないだろう
しね」
「私、とうちゃんに聞いてみる。
もし許してくれたら、一緒に行って
くれる?」
「もちろん。長者が、夕方の外出を
許してくれるといいね」
二人は、ゆうすげの花をみるのを、
楽しみにしています。
次の朝。
「とうちゃん。今日、清太さんとゆ
うすげの花をみに行ってもいい?」
「どこへ行くんだい」
「霧ケ峰高原よ」
「きよ。ゆうすげの花は、夕方でな
いと咲かないんだよ」
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
昨日(9月13日)の分は、こちら。
白駒の池物語38
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080913#p1
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
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