きよと清太と、そして白駒


    きよと清太と、そして白駒24


「とうちゃんが、湖のまわりを歩いていたら、生ま
れたばかりの白い馬が、足にけがをしてたおれてい
たんだって。近くに家が一軒もなかったので、とう
ちゃんはその馬をわが家につれてきたの。



生まれたばかりのそれはかわいい馬だったわ。その
後、とうちゃんは、道に迷った森の中を何度もさが
したみたい。でも、その湖をみつけることはできな
かったといっていたわ。そんなわけで、どこの馬だ
かわからないけれど、白駒はずっとわが家にいるの。
ねえ、白駒。そうよね?」
きよは、白駒の目をみていいました。




「そうだったのか・・・」
「清太さん。そうだったのかって、どういう意味?」
「いやー、こんなことを、話していいのかな?」
 清太は、話すのをためらっています。


    つづく