きよと清太と、そして白駒


    きよと清太と、そして白駒25


「清太さん。なんでも話して。かくしごとはいやよ」
「白駒。きよちゃんに話をしてもいいかな?」
「話してもいいよ」というように、白駒は「ひひー
ん」となきました。



「実は・・・ね、長者の家へきて、十日くらいたった
ころかな。夜、馬小屋をのぞいたら、白駒がいなかっ
たんだ。おらは、びっくりしてひっしで白駒をさがし
た。



そうしたら、一時間後、白駒はなにくわぬ顔でもどっ
てきた。長者のじまんの馬が、このまま帰ってこなか
ったらどうしようと、おらは心配でたまらなかった」
清太は、ぽつりぽつりと、その時の様子を話してくれ
ました。


つづく