白駒の池物語


  白駒の池物語14


きよと清太は、すぐ仲良しになり
ました。
きよは、白駒の様子をみに、毎日
馬小屋へやってきます。
そして、馬の世話をしている清太
のそばで、楽しそうにおしゃべり
をしていきました。



清太が長者の家へきて、十日がす
ぎました。
月のきれいな夜でした。
「白駒」
「白駒」
誰か、白駒をよんでいます。
やさしい声でした。



すると、
馬小屋の戸が、音もなくすぅーと
あきました。
そして、白駒が馬小屋をとびだし
ました。


          つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。