竜の姿をみた少女7
「だれかしら?」
あたりをみまわしましたが、だれもいません。
耳をすませて聞いていると、こんな話し声が
聞こえてきました。
「しらかばさん。・・・三郎さまは・・・今
年も・・・この湖へ・・・みえるかしら」
「ああ、みえるとも。・・・三郎さまは・・・
この村が・・・大好きだからね」
「三郎さまは・・・いつ・・・この湖へみえ
るかしら」
「湖の氷も・・・とけ始めたし・・・ぼつぼ
つ・・・みえるのではないかな」
「三郎さまが・・・早くみえるといいね。・・・
私、諏訪の話を・・・聞きたいわ」
しらかばといぬのふぐりの花が、話をしてい
たのでしょうか。
「三郎さまって、だれのことかしら。竜にな
った三郎のことかな」
かなは、そう思いました。
つづく
童話「竜の姿をみた少女」は、童話「竜神
になった三郎」の続編。
童話「竜神になった三郎」は、みほようこ
の二冊目の童話集「竜神になった三郎」に
収録されています。
童話「竜神になった三郎」
http://www.geocities.jp/dowakan/saburou1.html
童話集「竜神になった三郎」の紹介
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