ライオンめざめる


   ライオンめざめる7


すると・・・。
花のみつをすいにきたのでしょうか。
どこからか、赤いちょうが一匹舞ってきま
した。
みたことのないちょうです。



松虫草の花の上で、ちょうが大きく羽をひ
ろげた時、かなは「あっ」と驚きの声をあ
げました。
そのちょうは、くじゃくの羽のような、鮮
やかな色をした赤いちょうでした。



ちょうの羽には、大きな目玉のようにみえ
るもようがついています。
ちょうをじっとみていると、かなはだれか
にみつめられているような気がしました。



しばらくすると、あっちの方から一匹、こ
っちの方から一匹と、たくさんのちょうが、
松虫草のまわりに集まってきました。
ちょうの数は、何百匹。
いや何千匹でしょうか。
 

           つづく



童話「ライオンめざめる」は、みほようこ
の四冊目の童話集「ライオンめざめる」に
収録されています。



童話集「ライオンめざめる」は、昨年十月、
「鳥影社」から発行されました。






おとうさんからもらった誕生日のプレゼント、
ライオンのロケット。
そのロケットには、何千年も前の謎が秘めら
れていた。


信州の霧ケ峰高原を訪れた時に、「風の神様」から
聞いたお話。



http://www.bk1.jp/product/02719469
 

http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31785511