女神さまとの約束9
「あなたの名前は、なんていうの?」
「私の名前は、白駒。ふくさんと一緒
に、黄金色の花をさがすようにと、女
神さまからいわれました」
「白駒というのね。私と一緒に、黄金
色の花をさがしてくださいね。
おねがいします」
ふくは、白駒にお願いしました。
ふくは、白駒の背にさっととびのりま
した。
白駒は、「ひひーん」と一声なくと、
すごいいきおいで走りだしました。
その早いことといったら、ふくはこん
なに早く走る馬をみたことがありませ
ん。ふくは、ふりおとされないように、
しっかりたづなをにぎりました。
つづく
信州の佐久地方には、「白駒の池」と
いう伝説があります。
「女神さまとの約束」は、「白駒の池」
の伝説をヒントにして、みほようこが
書いた物語。