女神さまとの約束41
その時、どこからかやさしい声がきこ
えてきました。
「ふく。なぜ、私との約束をやぶった
のですか。
私は、あなたが、最後まで約束を守っ
てくれると信じていました。
私のてつだいをしてもらおうと、あな
たを黄金色の花が咲いて場所へつれて
きたのです。
それなのに、あなたは・・・。
とても残念です。
約束を守るということは、むずかしい
ことですね。
でも、どんなことがあっても、約束は
ちゃんと守らなくていけないのですよ。
とくに、神様との約束は・・・ね。
一つでも赤い木の実を食べたものは、
もう自分の家にはもどることができな
いのですよ」
女神さまの声でした。
つづく
信州の佐久地方には、「白駒の池」
という伝説があります。
「女神さまとの約束」は、「白駒
の池」の伝説をヒントにして、
みほようこが書いた物語。