白駒の池物語30
「清太さんのおかあさんって、ど
んな人」
「とってもやさしい人。
笑顔のすてきな人かな」
「清太さんは、おかあさんが好き
なのね」
「うん。大好きだよ」
清太は、にっこり笑っていいました。
「かあちゃんが生きていたら、ど
んなにいいだろう」
母のいないきよは、いつか清太の
おかあさんに会ってみたいと思い
ました。
「清太さんのおかあさんは、いつ
も家にいるの」
「かあちゃんは、週に一度、近くの
長者の家へお手伝いに行っている」
「長者の家って?」
「守屋山のふもとにある朝日長者
の家だよ」
つづく
「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。
初めてこの物語を読んでくださった
かたへ
白駒の池物語1
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1
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