黄金色のまゆ玉


  黄金色のまゆ玉16


「そのまゆ玉を、ゆずってくれと
いっているわけではない。
こどもの病気がなおるまで、かし
てほしいとお願いしているのだ。
な、頼む。このとおりだ」



友だちは、何度も何度も頭をさげ、
明神さまにお願いしました。
明神さまは困ってしまいました。



「じゃあ、こどもの病気がなおっ
たら、すぐまゆ玉を返しておくれ」
「もちろん。こどもが元気になっ
たら、すぐまゆ玉を返すよ」



近いうちにまゆ玉をかしてもらえ
ることになった友だちは、うれし
そうに家へ帰っていきました。


            つづく



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090117#p1



信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。



   初めて読んでくださったかたへ


     黄金色のまゆ玉1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090103#p1