風の神様からのおくりもの


  風の神様からのおくりもの7


「そうそう、かんじんなことをい
い忘れるところじゃった。
実はわしが大切にしている例のま
ゆ玉を、女の子においてきたので
そのつもりでな」



「風の神様、例の黄金色のまゆ玉
でございますか。
そんな大切なまゆ玉をあの子に…。
風の神様、本当にあの子がまゆ玉
をいただいてよろしいのでしょうか」



「いいんじゃよ。あの子が幸せに
なってくれれば…。
わしはそれでうれしいのじゃ。
それよりあの子が苦しみに負けず、
自分の使命をまっとうしてくれる
といいがのー」



風の神様が縁側においてきたまゆ
玉は、どうも普通のまゆ玉ではな
いようです。

             つづく



「風の神様からのおくりもの」は、
みほようこの初めての童話集・
「風の神様からのおくりもの」に
収録されています。







心を病む兄のために、明神様にお参
りする心優しい少女の話など4編。


信州諏訪の「風の神様」から聞いた
お話。
挿絵は長野博一先生。
心温まる創作童話。



風の神様からのおくりもの―諏訪の童話

風の神様からのおくりもの―諏訪の童話




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