女神さまとの約束


     女神さまとの約束1


http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20070525#p1



「次の日」「次の日」と押せば、
続けて読むことができます。



童話「女神さまとの約束」は、信州
佐久にある「白駒の池」に伝わって
いる話をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。



   「女神さまとの約束」より


そんなある朝。
「とんとん、とんとん」
玄関の戸をたたく音がしました。
「こんなに朝早く、だれだろう?」
ふくは、いそいで玄関の戸を開けま
した。



すると、白い馬が立っていました。
馬は、口に手紙をくわえています。
「だれからの手紙かしら」
ふくは、手紙を読みました。



「私は、八ヶ岳の女神です。
大雪の夜、あなたの家に泊めてい
ただいた者です。
あの夜のことを、おぼえていますか。
あなたは、ほんとうに心のやさしい
娘ですね。



あなたのことは、小さな時からよく
知っています。
私が、おとうさんを助けてあげまし
ょう。



この白い馬に乗って、黄金色の花を
さがしなさい。
黄金色の花は、八ヶ岳の山の中に咲
いています。



黄金色の花がみつかったら、おとう
さんをその場所へつれていき、養生
させなさい。
そうすれば、おとうさんはじきに元
気になれるでしょう。