かきつばたになった少女


かきつばたになった少女6


霧ケ峰へつくと、広い草原には、きす
げの花が、一面に咲いていました。
「わー、きれい!」
かきつばたは、思わず大声をあげま
した。



「おばさまは、この草原を、大好き
な人といっしょに歩いたのね」
かきつばたは、二人の姿を思いうか
べながら、夢中できすげの花をつみ
ました。



ところが・・・。
はっと気がつくと、あたりは霧で真
っ白でした。
いつ霧がでてきたのでしょうか。



かきつばたは、いそいで家に帰ろう
と思いました。
しかし、濃い霧のため、一寸(約三
センチ)先もみえません。


            つづく



     昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090310#p1




「かきつばたになった少女」は、
霧ケ峰高原の八島湿原に咲いている
かきつばたのお話。



ある日、女神のかきつばたは、霧ケ
峰高原へきすげの花をとりに行きま
した。
そして、ふもとの少年・山彦と出会
います。
さて、二人は・・・?



「かきつばたになった少女」は、みほ
ようこの四冊目の童話集「ライオン
めざめる」に、収録されています。



童話集「ライオンめざめる」は、
2006年10月、「鳥影社」
から発行されました。





    童話集「ライオンめざめる」


http://www.geocities.jp/dowakan/douwasyuu4.html