開善寺の早梅の精11
袖の上に落ちて匂へる梅の花
梢に消ゆる夢かとぞ思ふ
「袖に落ちた梅の花は、夢の中で
ちぎった女性のようだ」という意
味の歌をよんだ文次は、眠くなっ
てねてしまいました。
梅香は、文次の寝姿をじっとみて
います。
しきたへの手枕の野の梅ならば
寝ての朝けの袖に匂はむ
梅香は、「ちぎりをかわす相手が
梅の花ならば、翌朝はとてもよい
香りが残っているでしょう」とよ
んだのでしょうね。
梅香は、その歌をよむと、静かに
奥へ消えていきました。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090918#p1
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