2018-01-05 開善寺の早梅の精 童話 開善寺の早梅の精 17 袖の上に落ちて匂へる梅の花 梢に消ゆる夢かとぞ思ふ 「袖に落ちた梅の花は、夢の中 でちぎった女性のようだ」という 意味の歌をよんだ文次は、眠く なってねてしまいました。 女の人は、文次の寝姿をじっとみ ていました。 しきたへの手枕の野の梅ならば 寝ての朝けの袖に匂はむ つづく