井戸で鳴く黄金色のにわとり


 井戸で鳴く黄金色のにわとり14


「こっこ、だいじょうぶ。
私が守ってあげるからね」
姫は、にわとりをだきしめました。



「神様、どうか大島城をお守りく
ださい。
一刻も早く、火が消えますように」
姫は、一心に祈りました。



どのくらいの時間がすぎたのでしょ
うか。
「るり姫。わしが、大島城を守って
やるぞ。安心しろー。
わしは、大蛇ケ淵の主じゃ」
どこからか、おごそかな声が聞こえ
てきました。


             つづく



   昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100123#p1



   初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100111#p1



「井戸で鳴く黄金色のにわとり」は、
信州の伊那谷にあった「大島城」に
伝わっている話をヒントにして、
みほようこが書いた物語。