女神さまからのおくりもの


  女神さまからのおくりもの4


その一カ月後。
桜の花が満開になったある日。
朝日長者の門前に、生後一カ月く
らいの女の子と、梶の紋がついた
お守りがおいてありました。



「神様が、わしら夫婦の願いを、
やっときいてくださった。
ありがたいことじゃ。この子は、
神様が授けてくださったこどもに
ちがいない」



長者夫婦は、その子に「ふく」と
名前をつけ、大切に育てました。
ふくに乳を飲ませてくれたのは、
清太の母でした。
清太とふくは、実の兄弟のように
育ちました。


             つづく



    前回の分はこちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101003#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101001#p2