女神さまからのおくりもの31
「おら、きよちゃんと初めて会っ
た時、ほんとうにびっくりした」
「なぜ驚いたの」
「ふくちゃんにそっくりだったから。
ふくちゃん、やっぱり生きていた
んだねって、いいそうになった」
「私とふくちゃん、そんなによく
にている?」
「ああ、よくにている。双子みた
いだ。
顔もにているが、むじゃきでかわ
いいところがそっくりだ。
二人とも、笑顔がすてきだね」
「清太さん、ありがとう。
私、うれしいわ」
「きよちゃん、座禅草の花ことば
を、知っている?
沈黙の愛だって」
「沈黙の愛って?」
「さあ・・・」
清太は、知っていました。
でも、てれくさくていえませんで
した。
なぜなら、清太は、きよが大好き
だったからです。
つづく
前回の分はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101030#p1
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