女神さまからのおくりもの


  女神さまからのおくりもの59


「私は、なんといわれても平気だわ。
清太さんは、人間としてりっぱな人
だもの。誰からも好かれているし」
「きよ、たのむ。とうちゃんの気持
も、わかってほしい」



吉衛門は、きよのいうとおりだと思
いました。
でも、きよには、同じような環境で
育った青年と結婚してほしいと思い
ました。
それは、吉衛門の親心でした。



「それはそうと、清太はきよのこと
をどう思っているんだい」
「清太さんの気持をたしかめたこと
はないから、わからない。
でも、清太さんは、私のことが好き
だと思う」



「そうか。清太を、ここへよんでお
いで」
「はい」
きよは、清太をよびに行きました。
「清太さん。とうちゃんがよんでい
るわ」
「庄屋さまが?」


              つづく



    前回の分はこちら。
   

http://d.hatena.ne.jp/youko510/20101127#p1



    初めて読んでくださったかたへ


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