黄金色のまゆ玉


   黄金色のまゆ玉6


「気をつけないと、湖へ落ちるぞ」
青年たちは、おもわず後ずさりし
ました。
そうしている間に、その夜も明神
さまをみうしなってしまいました。



「今夜こそ、行く先をつきとめら
れると思ったのに、残念だったな」
「それにしても、あぶないところ
だった。
こんな寒い夜湖に落ちたら、しん
ぞうまひで死んでしまうぞ」
青年たちは、とぼとぼと家に帰りま
した。



「そうだ。今度は湖の向こう側へ
先まわりして待っていたら、どうだ
ろう」
「おお、そうすれば、うまくいくか
もしれないぞ」



青年たちは、湖の向こう側へ先まわ
りして、明神さまを待つことにしま
した。
でも、明神さまの行き先をつきとめ
ることはできませんでした。


              つづく



      前日の分は、こちら。


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