女神さまからのおくりもの


   女神さまからのおくりもの11


「おじょうさまは、白駒が好きなんだね」
「私、白駒が大好き」
「わしも、大好きじゃ。 白駒は、やさ
しい目をしている。 わしは、若い時から、
庄屋の家で馬の世話をしてきた。 でも、
こんな利口な馬は初めてじゃ」
おじいさんは、感心したようにいいました。



白駒が一才になると、きよは白駒の背に
のり、八ヶ岳のふもとの高原を走りまわ
りました。
白駒は、足の速い、人の気持がよくわか
る馬でした。 とくに、きよのいうことは、
なんでもわかるようでした。
そんな白駒を、きよと吉衛門は、宝物の
ように大切にしています。



   第二章 諏訪からきた少年



それから二年がすぎました。
まゆみの実が桃色になった秋のある日。
庄屋の家へ、少年がやってきました。
「清太。これが、わしのひとり娘、きよ
じゃ。今、九才」
「きよです。よろしく」


        つづく




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まで。


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