古事記神話「山の神と海の神の娘」


    豊玉比売 5


「どなたかしら」
豊玉比売は、外に出てみました。
背の高いりりしい青年が、にっこり
笑って立っていました。



「まあ、すてきなかた」
「なんてかわいい人だろう」
お互いに一目ぼれ。



豊玉比売は、父の海の神に知らせ
ました。
「父上、宮殿の入口に、すてきな
青年がきております」
「どなたかな」
海の神は、外に出て確かめました。


     
      つづく