古事記神話「古事記物語」


   大国主命


   沼河比売 11


緑の山に日が沈むと、真っ暗な夜
がやってきます。
夜になったら、朝日のようにやっ
てきて、白い腕で私をやさしく抱
いてください。



そして、私の手をしっかりにぎっ
てください。
玉のような私の手を枕にして、足
をのばしゆっくり休んでいただき
ましょう。
だから、むやみにこいこがれます
な。  八千矛神へ。



二人は、その夜は会いませんでした。


次の日の夜。
二人は会い、結婚しました。


      つづく