古事記神話「古事記物語」


   大国主命


   国譲り 10


言代主神は、小声で大国主命にい
いました。
「私は反対です。 でも、父上が
この国を譲りたいと思うならば、
私は何もいいません。 父上にお
任せします」



そして、大声で返事をしました。
「父上。この国を、天照大御神
御子に譲ったらどうでしょうか」
そういうと、言代主神はのってき
た船をふんでかたむけ、天の逆手
を打ちました。
すると、その船は青々した柴垣に
なりました。


       つづく