ふしぎな鈴


 朝顔エスカレーター 9


おとうさんがなくなってから、百
日がすぎました。
かなの村に、初雪が降りました。
初めちらちらふっていた雪も、い
つの間にかぼたん雪にかわりました。



雪をみているうちに、かなは黄金
色の鳥がおいていった、黒い種の
ことをふと思いだしました。
かなは机の奥から黒い種をだし、
そっと手にのせました。



すると…。 
「リーン、リーン、コロンころん」
「リーン、リーン、コロンころん」
どこからか鈴の音が聞こえてきま
した。


       つづく