ふしぎな鈴


 朝顔エスカレーター 16


「おとうさんではないだろうか」
丘の上で手をふっていた人も、か
けおりてきました。
やはりかなのおとうさんでした。



「とうちゃーん」
かなは、おとうさんの大きな胸の
中に、とびこみました。
大好きなおとうさんのにおいが、
ぷーんとしました。
「かなー」
おとうさんも、かなをしっかりだ
きしめました。



雪をみているうちに、かなはこた
つの中でうとうととねむってしま
ったのでしょうか。


      つづく