福寿草になった少女


   福寿草になった少女 7


長者が守り袋をとりあげると、「リ
ーン・リーン」と、良い音がしました。
袋の中には、鈴が入っているようです。
女の子のおかあさんが、お守りのつも
りで、鈴をおいていったのでしょうか。



長者が袋をあけてみると、中には黄金
色の鈴が入っていました。
「おや? 鈴に紋がついている。この
紋はたしか・・・梶の紋。梶の紋といえ
ば、明神さまの紋じゃが。この子は明
神さまに関係ある人のこどもなのじゃ
ろか」


        つづく