福寿草になった少女

[童話]福寿草になった少女


   福寿草になった少女 5


「だんなさま、門の所に赤ちゃんが・・・赤ちゃんが
捨てられています」
「何?赤ちゃんが捨てられていると・・・」
「はい、赤ちゃんが捨てられています」
長者と妻は、門の方へ走って行きました。


門のそばには、桃色の布で包まれた赤ちゃんが、
捨てられていました。
白い産着をきた、生後一ヶ月くらいの女の子でした。
「この子のこと、どうかよろしくお願いします」
そう書かれた手紙と守り袋が、女の子のそばに置
いてありました。
長者が守り袋をとりあげると、「リーン・リーン」と、良
い音がしました。

 
     つづく





福寿草になった少女」は、みほようこの二冊目の
童話集「竜神になった三郎」に収録されています。


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童話集「竜神になった三郎」の価格は、
現在 1540円です。