竹取物語


くらもちの皇子と蓬莱の玉の枝 17


このさわぎをかぐや姫が聞き、金
工が差し出した文を読むと、こん
なことが書いてありました。



「くらもちの皇子は、千日の間、身
分の低い金工たちと同じ家に隠れ住
み、立派な玉の枝を作らせました。
そして、玉の枝が完成したら、官職
をくれるといいました。



いろいろ考えてみると、側室のかぐ
や姫さまが、玉の枝を希望している
のではないかと、気がつきました。
ですから、くらもちの皇子のかわり
に、かぐや姫さまから玉の枝の代金
をいただきたいと思います」


          つづく