竹取物語


帝、かぐや姫の昇天を確かめる 5


「蝙蝠一匹でも飛んだら、さっと
殺し、みせしめのため外にさらし
てやろうと思っています」
兵士のことばを聞き、おじいさん
は頼もしく思いました。



それを聞いた、かぐや姫が。
「戸をしめて、戦う準備をしてい
ても、月の国の人たちとは戦うこ
とはできません。弓矢でも、月の
人たちを射ることはできないでし
ょう。



たとえ鍵をかけてあっても、月の
国の人たちがくれば、鍵が自然
に開いてしまいます。戦おうとし
ても、どの人も戦う気持はなくな
ってしまうでしょう」


          つづく