井戸で鳴く黄金色のにわとり


井戸で鳴く黄金色のにわとり 22


しかし、油断はできません。いつ
また、織田軍がせめてくるかわか
りません。



気がつくと、空はからっと晴れて
いました。
太陽も顔をだしています。
「それっ、今だ。気をひきしめ、
再び大島城をせめろ」
信忠は、兵士たちにむかってさけ
びました。



「おぅー」
「おー」
織田の兵士たちは大声をあげ、再
び大島城をせめてきました。
火のついた矢が、あちこちからと
んできます。
城に、再び火がつきました。
そして、城はたちまち火の海にな
りました。


         つづく