2017-12-25 開善寺の早梅の精 童話 開善寺の早梅の精 7 年のころは、二十才。 いや、もっと若いかもしれません。 清楚な、美しい人でした。 女の人は、紅色の着物の上に、白 い上着をきています。 「なんて美しい上品な人だろう。 梅の精みたいな人だ」 文次は、心の中でそっとつぶやき ました。 「うわさ通り、美しい花じゃのぅ。 香りもすばらしい」 文次は、女の人に話しかけました。 つづく