女神さまからのおくりもの


   諏訪からきた少年 10


馬にえさをやったり、馬小屋の掃
除をしたり、馬の体をふいたり。
時には、小川へつれて行き、馬の
体を洗います。
清太は、朝から晩まで、休むひま
もなく働きました。



そんな清太を、吉衛門はわが子の
ようにかわいがっています。
清太は、吉衛門のお使いもします。
吉衛門のおともで馬を走らせ、遠
くの村へ出かけることもありました。



「吉衛門さんは、いい息子さんが
いて、幸せじゃのぅ」
「いや、清太は、わしの息子では
ない。わが家で働いている少年じ
ゃ。こんなすてきな息子がいたら、
うれしいのだが」


       つづく