古事記神話「古事記物語」

[童話]古事記神話「古事記物語」


古事記神話「古事記物語」11


伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美命(いざなみのみこと)9


伊耶那美命は、真っ暗な御殿の中へ戻って行
きました。


どの位の時間がすぎたのでしょうか。
長い時間がすぎました。
でも、妻は出てきません。
待ちくたびれた伊耶那岐命は、左のみずらに
さしていた櫛の歯を一本折り、櫛の歯に火を
ともすと、真っ暗な御殿の中へ入って行きま
した。


すると・・・。
妻は、御殿の一番奥の部屋で寝ていました。
よく見ると、妻の体には、数えきれないほど
のたくさんのうじが。
そのうじが、妻の体中をころころと動き回っ
ています。


        つづく