2020-01-16 赤い夕顔の花 童話 [童話]赤い夕顔の花 赤い夕顔の花 42 「一日も早く、戦のない平和な世の中になりますよ うに」 お万は、心の中で祈りました。 お万と長五郎は、下条の追手を逃れ、一晩中山の 中を歩きました。 東の空が、だんだんに明るくなってきました。 「長五郎、疲れたでしょ。だいじょうぶですか」 「だいじょうぶです」 「もうすぐ朝になりますよ。戸口へ着いたら、そうべ えさんの家へ寄り、少し休ませてもらいましょうね」 「お母さま。そうべえさんて、誰ですか」 つづく