[童話]守屋山に黄金色の花が咲いた
守屋山に黄金色の花が咲いた 10
それから四百年がたちました。
雪がとける頃、守屋山のふもとの村では、たくさ
んの黄金色の花が咲きます。
心の優しい少女が咲かせた黄金色の花が、今
では何万本にも増え、みごとに咲いています。
明神さまは今日も風になって、諏訪湖のまわり
をみまわりしています。
明神さまは黄金色の花をみるたびに、心のやさ
しい少女をなつかしく思いだします。
「あの少女は本当に兄思いのやさしい少女じゃ
ったのー」
明神さまは兄のために一心に祈っていた少女の
姿を、忘れることができません。
おわり
「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、みほようこ
の初めての童話集「風の神様からのおくりもの」
に収録されています。
https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html
童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。