守屋山に黄金色の花が咲いた

[童話]守屋山に黄金色の花が咲いた


守屋山に黄金色の花が咲いた 9


兄も今度こそよくなるだろう。おまえの苦労ももう少
しじゃ。いつまでも今のやさしい気持を忘れないよ
うにな」
そういうと、明神さまは少女に黄金色の花を一株く
れました。


少女は家に帰り、明神さまからいただいた黄金色の
花を、兄にみせました。
兄は黄金色の花をみてにっこり笑いました。
「兄ちゃんはきっとよくなる。兄ちゃんはきっと優しい
人になれる」
少女は何年ぶりかの兄の笑顔をみてそう思いました。
重かった少女の心は、兄の笑顔をみて、少し軽くな
りました。

  
        つづく





「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、みほようこ
の初めての童話集「風の神様からのおくりもの」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html


童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。