[童話]女神さまとの約束
女神さまとの約束 45
でも、どんなことがあっても、約束はちゃんと守らな
くていけません。とくに、神様との約束は・・・ね。一
つでも赤い木の実を食べたものは、もう自分の家に
帰ることはできないのです」
女神さまの声でした。
女神さまの声を聞いた白駒は、「ひひーん、ひひー
ん」と、かなしそうになきました。
そして、ふくを乗せたまま、湖に入っていきました。
湖に大きな波がたち、ふくと白駒は、深い湖の底に
沈んでいったのです。
人々は、この湖を「白駒池」とよぶようになりました。
秋になると、真っ赤に紅葉したもみじが、湖に美しく
うつっています。
そして、湖の真ん中には、真っ赤なもみじの葉が、一
枚ういているそうです。
おわり
童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。
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童話集「竜の姿をみた少女」の価格は、現在 1540円です。