女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


    女神さまとの約束 44


「ひひーん」
白駒は、かなしそうな声でなくと、すごいいきおいで
走りだしました。
野をこえ、山をこえ、里をこえて、白駒は走っていき
ます。
そして、山深い森の中へたどりつきました。
シラビソやツガの原生林が、ずっとつづいています。
目の前には、青くすんだ美しい湖がみえます。


その時、どこからか声がきこえてきました。
「ふく。なぜ、私との約束をやぶったのですか。私は、
あなたが、最後まで約束を守ってくれると信じていま
した。私のてつだいをしてもらおうと、あなたを黄金色
の花が咲いている場所へつれてきたのです。それな
のに、あなたは・・・。とても残念です。約束を守るとい
うことは、むずかしいことですね。


             つづく





童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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