女神さまとの約束

[童話]女神さまとの約束


    女神さまとの約束 43


「とうちゃん。三日たったら、また硫黄岳へもどるか
ら、だいじょうぶだよ」
「そうか、じゃあ、ゆっくり休んでいきなさい」
長者は、ふくに会えてうれしそうでした。


何事もなく、二日間がすぎました。
三日目の朝のことです。
「とんとん、とんとん」
戸をたたく音がしました。
でてみると、白駒でした。
白駒は、かなしそうな顔をして立っています。
ふくは、こんなかなしそうな白駒の顔を、みたことが
ありません。
ふくは、誰かにあやつられるように、すぅーと白駒の
背に乗せられました。

 
             つづく





童話「女神さまとの約束」は、みほようこの五冊目の
童話集「竜の姿をみた少女」に収録されています。

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