きよと清太と、そして白駒


    きよと清太と、そして白駒7


「清太さん。きよってよんで」
「おじょうさま。おらが、おじょうさまのことを、
きよちゃんってよんでいいの?」
「いいわ。二人だけの時は、きよちゃんってよんでね」
「はい。きよちゃん」
清太は、てれくさそうにいいました。
そんな清太を、きよはうれしそうにみています。



「さあ、白駒。出発するぞ」
清太が、白駒に声をかけました。
「清太さんは、白駒が好きなのね」
「おらは、白駒が大好き。白駒も、おらを好き
だと思うよ。ねえ、白駒?」
「私も、清太さんが大好き」というように、白
駒は「ひひーん」となきました。



「私、清太さんと一緒に馬を走らせている時が、
一番幸せ」
「おらも。きよちゃんといっしょに馬に乗って
いる時が、一番幸せだよ」
夢中で話をしているうちに、二人は高原へつき
ました。


つづく