ライオンめざめる


ライオンめざめる6
  

かなはライオンのロケットを首にかけ、散
歩に行きました。 
丘へつくと、夏の間美しく咲いていた日光
きすげややなぎらんは、すっかり枯れてい
ました。
そして、草原は一面すすきでおおわれてい
ました。



松虫草の花は、咲いているかしら」
かなは、松虫草の花を探して歩きました。
あちこち探しましたが、松虫草の花はなか
なかみつかりません。
松虫草の花は、もうかれてしまったのか
しら」
かなは、あきらめて家に帰ろうと思いました。



ふと足元をみると、枯草の中に、うす紫色
松虫草の花が、十本くらい咲いていました。
松虫草の花は、秋の日をあび、きらっきら
っと美しく輝いています。
「なんてきれいだろう」
かなは、松虫草の花に見とれていました。


          つづく



童話「ライオンめざめる」は、みほようこ
の四冊目の童話集「ライオンめざめる」に
収録されています。



童話集「ライオンめざめる」は、昨年十月、
「鳥影社」から発行されました。







おとうさんからもらった誕生日のプレゼント、
ライオンのロケット。
そのロケットには、何千年も前の謎が秘めら
れていた。


信州の霧ケ峰高原を訪れた時に、「風の神様」から
聞いたお話。



http://www.bk1.jp/product/02719469
 

http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=31785511