開善寺の早梅の精


   開善寺の早梅の精11


すると、
「次は、私がよみますね」
そういって、女の人は、すらすら
と歌をよみました。
「どうやったら、こんなに早く、歌
がよめるのだろう」
文次は、ふしぎに思いました。



文次が一句よむと、続けて女の人
が一句よみました。
歌をよむたびに、女の人は酒と料
理をすすめます。



何句よんだでしょうか。
二人は、数えきれないほど、たく
さん歌をよみました。
文次は、すっかりよってしまいま
した。



  袖の上に落ちて匂へる梅の花


   梢に消ゆる夢かとぞ思ふ


            つづく



信州の伊那谷に、「開善寺」という
寺があります。


「開善寺の早梅の精」は、開善寺に
伝わっている話をヒントにして、
みほようこが書いた物語。



   初めて読んでくれたかたへ


   開善寺の早梅の精1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080607#p1



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