白駒の池物語


 白駒の池物語75


 第六章  清太、森の中の湖へ


次の日。
清太は、まだ夜の明けないうちに、
長者の家を去りました。
空には、星が輝いています。



「きよちゃん。楽しい思い出をあ
りがとう。
八年間、きよちゃんのそばで暮ら
すことができて、ほんとに幸せだ
った。



おらは、きよちゃんが大好きだ。
きよちゃん、おらのこと、忘れな
いでね。さようなら」
そういって、清太はやしきを去り
ました。



清太は、行く所がありません。
諏訪へ帰れば、両親が心配します。
清太は、八ヶ岳の森の中にあると
いう湖へ、行こうと思いました。
湖をみながら、これからのことを
考えようと思ったのです。


             つづく



「白駒の池物語」は、信州佐久にあ
る「白駒の池」に伝わっている話を
ヒントにして、みほようこが書いた
物語。



   昨日の分は、こちら。


   白駒の池物語74


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20081019#p1




初めてこの物語を読んでくださった
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    白駒の池物語1


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20080807#p1



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