黄金色のまゆ玉12
これから、三十年に一度、一つず
つ黄金色のまゆ玉を授けよう。
次のまゆ玉が授かるまで、そのま
ゆ玉を大切にするのじゃよ。
そして、この地方に養蚕をひろめ
てほしい。
蚕は、天の神様たちが大切にして
いる虫じゃ。
明神よ、これからも諏訪地方の人々
を、しっかり守っておくれ。
頼むぞ、明神」
そんな声がどこからか聞こえてき
ました。
明神さまが授かった黄金色のまゆ
玉は、三十年に一つしか手にいれ
ることができない貴重なまゆ玉で
した。
たとえ、明神さまがもう一つ黄金
色のまゆ玉をほしいと思っても、
手に入れることはできなかったの
です。
つづく
昨日の分は、こちら。
http://d.hatena.ne.jp/youko510/20090113#p1
信州の諏訪湖には、「おみわたり」
の伝説があります。
「黄金色のまゆ玉」は、おみわたり
の伝説をヒントにして、みほようこ
が書いた物語。
初めて読んでくださったかたへ
黄金色のまゆ玉1