ふしぎな鈴


 ふしぎな鈴7


夏のある朝。
「姫、姫ー。きてごらん。
朝顔の花が咲いたよ」
おとうさんが姫をよんでいます。
庭へでると、朝顔の花がたくさ
ん咲いていました。



「わぁ、たくさんの朝顔!!」
姫は、一つ・二つ・三つ…と、花
を数えはじめました。
しかし、たくさんすぎて、幼い姫
には数えることができませんでした。



「ねえ、おとうさま。花はいくつ
咲いているの?」
「ニ百くらいは咲いているだろう」
おとうさんはうれしそうにいいま
した。

 
           つづく



    昨日の分は、こちら。


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100615#p1



    初めて読んでくださったかたへ


http://d.hatena.ne.jp/youko510/20100610#p1



「ふしぎな鈴」は、みほようこ
三冊目の童話。
2005年9月、「鳥影社」から
発行されました。









リーン・リーン・リーン。…
五百年の時をへて、心やさしい小
桜姫と現代の少女をむすぶ、美し
い鈴の音が聞こえる。
信州諏訪の「風の神様」が、そっ
と教えてくれたお話。



http://www.bk1.jp/product/02593627